青木真也選手vs秋山成勲選手【体重差】について柔道家の考察
※写真 ONE Championships 引用
こんにちは土井(@takeshidoi73)です。
今回は、元柔道家の青木真也選手vs秋山成勲選手【体重差】について柔道家として思うことを述べたいと思います。
私自身も柔道のトップクラスで戦ってきており、階級は73kg級で普段は80kg近くあることからこの両選手の階級に近く、両選手が柔道現役時に出ていた戦いに出場して結果を残しているので、階級や体格差、減量についてはよく分かります。
僕の思いを先に述べると、この対戦には秋山成勲選手の減量はすさまじいものだったと思うし、逆に青木真也選手はこの階級差の相手によく戦いを挑むことができるのが凄い。
また、今回、両選手のことを書こうと思ったのは結果に対してではなく、読者の皆さんに下記のことを知ってほしいと思い記事を書きました。
- 【体重差】が対戦にどれほどの影響があるのか?
- 秋山選手の減量について
- 柔道でこの階級差を表現すると?
これらについて、下記の目次からテーマを作り詳細をお話していますので、良ければ読んでください。
秋山成勲選手・青木真也選手の体重について
秋山成勲選手の普段の体重は90キロほどとのことで、柔道現役時は81kg級だったので体重的には減量は水抜きをする上で体重の減量は許容範囲。
青木真也選手の普段の体重は75キロ前後(青木真也選手のNoteから)、77kg級の階級にいるので周囲からは上の階級にいるのは何故?といった印象で、普通であれば1階級下の71kg級のフェザー級でもおかしくない階級ですが、柔道の現役時には-81kg級です。
しかし、青木選手のNote情報によると増量していたような柔道で言うと細身のタイプ。
柔道では同じ階級だったが、体格的には減量をずっとしてきた秋山成勲選手とむしろ増量をしてきた青木真也選手。
そんな二人の今回の大会は77.1キロ以下のライト級での対戦ですが、そんな二人の普段の体重差は約15kg。
そんな両選手が対戦し、結果的には階級差で高体重であった秋山成勲選手が勝ちましたが、両選手が試合をするということは柔道家の僕にとっては凄い衝撃的なことでした。
試合に向けて体重・階級調整で問題があった模様
青木選手はライト級、秋山選手はウェルター級のため戦うための階級がお互いの意見があるため難航した模様で青木選手のTwitterにはこのような意見もありました。
速報 反骨の柔道王 秋山成勲さん(46) @akiyamayoshihir 試合体重ライト級77kgを80kgにしてほしいと泣きを入れてくる。もちろんキックです。こちらからは74kgにしようとご提案しました。相変わらず自己都合で生きていらっしゃっる模様。
— 青木真也 Shinya Aoki (@a_ok_i) January 17, 2022
そのため、階級調整にはお互いの意見がかなりぶつかった上で77.1キロ以下のライト級と決まったと考えられますね。苦笑
また、試合後における体重でもONEの試合後に計量があり、ライト級は77.1キロ以下の階級で、試合直後に戻していいのは5%。
つまり80.955キロを超えてはいけないみたいですね。
(77.1×1.05=80.955)
それが秋山選手は85kgだったとネットでは言われています。
つまり4kg以上オーバーしていますが、僕の感覚で言うと14kg減量した人は2日もあれば10kgは戻るよねww
といった普通の感じです。
実際に二人の対戦の時も体格が全く違いますし、階級が同じとは思えなかったですからそれを分かった上で両選手、交渉も戦いということで、この体重で戦っていると思います。
減量における水抜きとは?
水抜きというのは名前の通り“減量時に水分量を身体から減らして体重を落とすこと”を指します。
方法として下記があります。
- 計量日の前日または当日に半身浴・サウナ
- 減量期で水を体内に溜め計量日に向けて減らしていく
今回、秋山成勲選手は13キロ水抜き無しで落とされたようですが、かなりきつかったと思います。
脂肪を減らすために食事制限と有酸素を繰り返したと思われますし、糖質制限もきつかったんじゃないですかね?
ちなみに個人的には秋山成勲選手を悪く言うわけでは無いですが、当日だけは水抜きしていると思います。
理由としては体重の戻り幅的にも水抜きをしていた方が元の体重に戻りやすいので、わざわざ極限にまで絞った筋肉を削る必要はありませんし、水抜きでサウナや半身浴で当日計量直前にした方が楽ですからw
※柔道選手も多くが計量当日に水抜きしてますよ!
柔道で言うと二人の階級差はどれほどのものなのか?
柔道で言うと、実質の階級差は3階級。
年齢的な部分から減量もきついが、それよりも体重差というのはもっと大きいものがある。
実際に柔道では、五輪金メダリストが体重無差別の全日本選手権に出場するとほとんどが1回戦負け。
こういった背景の中、青木真也選手が秋山成勲選手に戦いを挑んだということは本当にすごいこと。
やはり柔道だけでなく階級種目のある競技は正直言って、上の階級の方が有利なんですよね。
実力というよりは身体の力や腕力的な的な部分の差がはっきりしていますし、60kg級の選手が73kg級で全国勝てますか?と言われたらまず無理なんでw
それほど階級差というものは厳しいです。
僕が今回伝えたかったのは、スポーツ選手として高齢でありながら減量をした秋山成勲選手、大きな階級差があるのにもかかわらず戦った青木真也選手、この両選手の戦いがどれほど厳しかったものか?というのを読者の皆さんに知ってほしいし、拍手を送ってほしいです。
ということで、今回はこの辺で!
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