2022年 柔道新ルールの現役選手への影響

2022年 柔道新ルールの現役選手への影響

こんにちは土井(@takeshidoi73)です。
IJFによって2022年柔道のルール改正が行われ2022年新ルールが発表されました。
パリ五輪まで継続する新ルールで皆さんはどのような影響を受けましたか?
ちなみにルール改正の内容は下記の通り。

技関連

  1. 技の動きが一度止まってからもう一度押し込む技(ノースコア)
  2. 技あり認定(1) 側面が接地した時に、90度以上の角度で体が畳に傾けば認定。
  3. 技あり認定(2) 肩と背中の上部が着けば認定。
  4. 受け身において投げられまいと両手や両肘をついての受け身は、技ありに加えて指導。
  5. めくり技(隅落) 相手の背後からめくるように返していく技はノースコア。
  6. 韓国背負い・逆背負い(通常の背負い投げと反対方向に投げる技)ノースコア+指導。
  7. 投げ終わりに限り、相手が寝技状態であれば帯より下(下半身)に触れてもOK、スコア判定も認められる。
  8. ヘッドダイビング : 頭から突っ込んでの投げ技 頭から畳に突っ込むように投げる技は反則負け、頭の側部でも同様に反則負け。

組手関連

  1. (首回りの)襟と襟(首)を持つ組み手 攻撃中であればOK。
  2. 慣例的ではない組み手 後帯、片襟、クロスグリップ、ピストルグリップ、ポケットグリップは攻撃準備であればOK
  3. 極端な変則組手 組み手を切った場合は、すぐに自分から組み直さなければ指導

服装・髪の毛

  1. 髪を直す行為・ヘアゴムなどで髪を結い直す行為は1試合1度。2度目からは指導。
  2. 自ら帯をほどく行為2度目から指導

参考動画 : Tube 2022 – 2024 IJF Judo Rules Information
全日本柔道連盟が解説用に大迫明伸さんが解説
※天理大学の先輩

一連の変更については、2022年1月末に開催されるワールドグランプリにて行われ、全日本選抜体重別でも適応されましたが、韓国背負い投げが禁止されたことで大きな影響を受けた選手は多いのではないでしょうか?
試合動画を見ている限りではめくり技に関してはまだルール変更に適応していないように感じますね。

また、今回のルールは選手の“安全面”・“両手を持つ組手(釣り手と引手をしっかり持ちあう)”この意識をさらに選手に持たせたいという意志を感じました。
今後は技を何か身につけていかないとこのルールでは勝つのが難しくなり、特に二本をしっかり持って投げるといった教えが必要。
ちなみにこういったルール変更の流れは2008年の北京五輪後からずっと続いており、最初は足取りの禁止、次に組手の罰則、ポイントの変更、技の罰則を変更するといった流れが続いています。

僕の意見としては今後、柔道選手にはさらに“受けの強さ・寝技・技の威力”が必要不可欠であり、組手を重視したような柔道は今後さらに厳しさを増しますね。
逆を言えば、さらに二本を組めない選手は組手にこだわるようになり、日本柔道は逆に組まない選手が増えていくのではないでしょうか?

こういったルール変更への対応力が柔道競技は必須で、2022年全日本選抜体重別選手権・2022年全日本強化選手選考会を見て感じたことは、二本組まないといけないのでその逃げ技として引き込み技(巴投げ・隅返し)が増え、内股系・接近系・変則な組手ができる選手が有利と感じました。
逆に背負い投げ系の選手は軽量級においては勝ちにくくなりましたね。

また、このルールはパリオリンピックが開催される2024年まで適応されますので、今後の稽古は僕も上記を意識して2022年新ルールに対応していきます!
最後に僕のBlogでは柔道・スポーツ関係の人が楽しめる記事、読者の皆様に役立つ記事を更新していますので、良ければ他の記事も参考に!
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それではこの辺で!
時間を大切に良い一日を!

柔道ルール

Posted by 土井 健史