【柔道人口の減少】は止まらないのか?

2022年1月17日

道場集合写真

こんにちは!
柔道人口が減少し、選手よりも指導者「おじさん」の方がもしかしたら多いのじゃ無いかな?とか思っている土井(@takeshidoi)です。

とある日のニュースにより知ったのですが、2020年の「柔道人口の減少」しているのを皆さんは知っていましたか?

ネットの記事によると、今年の柔道人口(全柔連登録者数)は約【14万人】というニュースが出ましたが、これが多いか少ないか?は正直分かりませんよね?苦笑

でも、現実的に毎日のようにメディアで報道されるスポーツは野球・サッカーが多い日本では“柔道は人気が無いのか?”ということを思うかもしれません。
しかし、世界的な観点で見ると柔道の人口は多く人気のあるスポーツだということは皆さんは知ってますか?

また、多くの人は“柔道では稼げない”、“柔道で飯は食っていけない”、“柔道は人気が無い”という先入観がある!と僕は感じています。
しかし、実際は僕自身、日本の全日本柔道強化選手として感じることは「他のスポーツと比較して柔道は安定して人気・就職先はある」ということ!
そして、スポーツの人口が減少しているのは柔道家だけでなく、野球やサッカーなどの人気競技を含めたスポーツにも共通して言えることです。

しかし、連日のメディアの報道や世間のイメージでは“柔道人口は減少している”というイメージが強いため、今回は僕の経験をもとに柔道が人気のあるフランスと比較しながら、柔道人口・世界の柔道人口について下記のテーマでお話します。

柔道人口減少の一番の原因とは

【柔道人口の減少】は止まらないのか? その1
※僕の出身道場である大阪堺市にある土師道場

昨今、新型コロナウイルスの影響の中、全日本柔道連盟の柔道の登録者数が過去最低の数字となりました。
しかし、これは正確な数字(登録者数=柔道人口)なのか?ということに注目してほしい。

たしかに子供たちが学ぶ柔道場(武道場)が減少していますが、実際登録はしていないが柔道を学んでいる人、大人になっても始める人、習い事として学ぶ人、中学校の柔道の授業で学ぶこと(武道必修化)といった感じで学ぶ機会はたくさんあります。

では何故、このように柔道人口の減少が目立ったのか?というと、現役をしている柔道選手の立場から見て分かることがあり、それは2020年から2021年にかけて対人競技である柔道競技は多くの大会が中止されたため“全柔連登録=年会費を払いたくない”といった状態だったということ。
そりゃ試合も無いのにお金払いたくないですからね(笑)

また、本当に柔道人口が減少している減少理由としては
【大人が柔道できる機会・環境(町道場)が少ない!】・【町道場の閉館】これが根本的な原因であると僕は感じています。
実際に大阪で強豪であった数ある町道場が先生の高齢化・後継者不足などの原因により閉鎖している道場が多いのが現実です。

そして、柔道をしていた人が柔道をする環境が無い、柔道が気軽にできないといった点が柔道人口が減っていく要因の中、対人競技である柔道競技は新型コロナウイルスの影響をとても受けるスポーツであり、メディアの注目が良くも悪くも目立っています。
実際に柔道競技の道場経営といった面では非常に厳しい時期であり、若い指導者やサラリーマンの指導者にとっては本業の仕事があり柔道の指導だけが職業というのはあまり多くありません。

こういった背景がある中、具体的な柔道界のイメージを言うと、今の柔道界は穴が開いているカップに水を入れている状態であり、そりゃまあ、柔道人口減るでしょーって感じです(笑)

僕自身の考えを上記の背景からまとめると、日本で人気の無い柔道は“柔道人口の増加“よりも【減少】を止めることがベストだと僕は考えております。

フランスや海外の柔道人口について

【柔道人口の減少】は止まらないのか? その2
右:土井健史 左:フランスの柔道家とスイスの柔道家

※このフランスの柔道についての話は僕が柔道の選手として、フランスでの海外遠征や、フランスの友人と会話をして感じたことを述べています。

現在、新型コロナウイルスの影響により約50万人だが、少なからず「フランスの柔道競技人口は日本の柔道人口の何倍もある」とよくメディアで見る機会がありますが、そもそも日本の柔道人口とフランスの柔道競技人口では仕組みが違うというのはご存知でしょうか?
具体的に言うと、フランスの柔道は学校の部活では無く“クラブチーム”、日本でいうと町道場の道場経営にあたります。
あまりイメージがわかないかもしれませんが、多くの外国では柔道競技はクラブチームで活動しており、特にフランスは本当に年齢問わず柔道に熱心でクラブチームでの活動が盛んです!

イメージで言うと、日本は高校・大学と進学して、所属先が変わり稽古する環境・指導者が大きく変わりますが、フランスはクラブチームなので根本的には所属先は日本でいう道場のようなもので道場を移籍(違うところで習い事をするような感じ)したら所属が変わるといったイメージです。

また、何故フランスをはじめ、海外で何故柔道の人気があるかというと、やはり柔道の精神ではないかな?と思うことがあります。
外国人選手はリスペクトの精神や相手選手の思いやりなどが柔道を学ぶ上で大切にしている選手が多く、日本は「礼に始まり、礼で終わる」という言葉通り柔道の練習は終わりますが、海外では柔道は握手するのが普通です!
よく国際大会では試合後に握手シーンがありますがそれは柔道の実践後に基本的に行われており、逆に日本では握手するというのは基本的に無く握手しようとしたら審判員に開始戦に戻るように促されます(笑)
これもよく分からない矛盾ですが、日本では「礼に始まり、礼で終わる」という武道の精神を大切にしたいのかな?と僕は感じました。

ちなみに1つだけ日本と海外の柔道の精神で違うことがあるとしたら、外国人柔道家は柔道の精神を大切にしているが“上下関係”という日本の精神論は全くありません(笑)

具体的に言うと、日本のように厳しい上下関係などは無く、先輩・後輩では無く仲間といった感じであり、僕が天理高校に所属していた時の火水風寮時代のエピソードトークをしたら、「クレイジー!フランスなら全員柔道をやめるよ」と言われましたからね(笑)

また、上下関係といった面では、コーチとの距離感も冗談を言って肩を組みあうなどは普通にみられるし、コーチもコーチの指導料を受け取っているため「指導=ボランティア」では無く、仕事になっているというのが海外では普通です。

【柔道人口の減少】は止まらないのか? その3
(右:土井健史 左:Arthur Clerget)

フランスの友人で元-73kg級のフランスチャンピオン(現在はフランスの柔道の指導者)で、兄は-90kg級の世界選手権3位のAxel Clerget(アクセル・クレルジェ)で東京五輪にも出場します!

彼は指導者として指導料で生活できているはずですが、日本ではコーチの指導料だけで生活とはなかなか考えられないですよね!
きっと東京五輪にも兄の応援か、東京五輪のフランス代表リチームスタッフで来ていると思われます。

また、東京五輪団体戦では次鋒戦で彼の兄のアクセル・クレルジェが向選手に勝利し、フランスの東京五輪団体戦の要因になったと言っても過言ではありません!
フランスの柔道人気はますます高まると言ってもおかしく無いでしょう!

世界の柔道競技人口・加盟国は多い

【柔道人口の減少】は止まらないのか? その4
※東京五輪フランスチームの優勝写真

柔道は海外で1つのスポーツとして人気や知名度があり、加盟国も多いため【204か国】と多いため、野球以上の競技人口や加盟国と推定されているのを知っていましたか?

柔道は日本では競技人口が少ないのが現実ですが、世界的にみると多いためメジャーな競技の1つなんですよ!

たしかに多くの人が柔道の競技人口が少ないと思っていますが、柔道は世界的にみると国1つでは少ないかもしれませんが、世界的にみると普及率ともに多くの国に柔道をしている選手がいるので、競技人口は他競技に比べて少なくはありません。

“特に日本人柔道家は世界中でリスペクトされている最高の競技種目と言っても過言でありません!”

実際にオリンピック種目にはどの国の開催国でも選ばれやすいし、逆に野球がオリンピックで選ばれないのは世界的に見ると、日本とアメリカでは圧倒的な人気ですがヨーロッパではそれほど人気が無くて、プロリーグで食べていけない国があったり普及が難しかったりしているのが原因と知っていましたか?

まあ、東京五輪では開催が決定しましたがおそらくメダルを獲りやすいし、日本ではメジャー競技であるため観客を増やせるからだと思われます。

おそらくですが、柔道は一応2人いれば練習はできるし、古い畳や使わない古い柔道着を青年海外協力隊や物資の支援で送ることもあるので、こういった活動も普及した理由の1つでは無いかな?と思います。
また、違う国の国技であるサンボ(ロシア)やチタオバ(ジョージア)、ブラジリアン柔術、モンゴル相撲といった柔道に似た競技から柔道に転校する選手も多いのも理由かもしれませんね!

※あくまでも最後の文は推測なので、気分を害された方がいれば申し訳ありません

柔道人口の推移や減少した要因が書かれている記事が面白かった

※2019年2月10日、judo3.0オンライン講座「なぜ柔道は年を取るとできなくなるのか~競技柔道が見失ったもの~」にて、兵庫教育大学准教授の有山篤利氏が講義されました。

以下、講義に参加したjudo3.0事務局(酒井)によるレポートです。

これはあくまでも講義の理論でありますが、僕は正論だなと純粋に感じました。

これが柔道の競技人口・柔道人口の人気が無くなる理由だと思いますね。
また、初めにこの記事に書かれているように柔道を実際に今もしている「大人が少ない」というのが僕と同じ意見です。

個人的には特に“観戦文化”が柔道には無いというのが、僕は面白かったかな?
確かに、大学柔道の応援コールも面白かったのに「応援禁止」になりました(笑)
観戦といった面では柔道は素人では正直、友人や恋人とか家族が出場していないと行かないし、行ったとしても何しているか分からないので絶対面白くないと思う。
実際に経験者や関係者しか柔道の観戦を楽しむことができないようになってしまっていると僕も思うので、これもいつか変わってほしいものですね。

最後に個人的には、強豪大学で柔道をしていた選手がもっと指導者として世に出ていく機会があっても良いのでは無いかな?とか思います。
教員採用試験や正教員になった教員、クラブチームがある会社だけが柔道を教えているって変な気がしませんか?

まあ、考えは人それぞれですが、読者の皆さんの参考になれば幸いです!
では皆さん時間を大切に、良い1日を。